インタビュー

見えない、痛くない矯正装置にこだわるドクター

矯正といえば、一般的にはワイヤー矯正が知られているが、最近は、ワイヤーを一切使用しないマウスピース矯正にも注目が集まりつつある。明治神宮駅からほど近い場所にある『デンタルクリニック・コスモルソ表参道』の伊藤剛秀院長は、マウスピース矯正のエキスパート。日本で一番美しい歯をつくる歯科医として、著名人をはじめとした患者様からの信頼も厚い。
そんな伊藤院長に、マウスピース矯正への想いを伺った。

—-先生は、矯正のなかでもマウスピース矯正に特化した治療を行っているそうですね。

マウスピース矯正にもいろいろあって、当院ではほとんどが『インビザライン矯正』を行っています。私はもともと、歯科関連の医療機器の開発に携わっていたのですが、2013年に当時からインビザライン矯正で有名だった歯科医から、歯科矯正期間を短縮させる医療機器の開発を依頼され、それがインビザラインを知るきっかけとなりました。

—-インビザラインとは、どのような矯正方法なのでしょう。

まずコンピュータを用いて、矯正のシミュレーションを行います。そのうえで患者様ひとり一人のお口の状態に合わせたプラスチック製のマウスピースを作成し、装着します。マウスピースは2週間ごとに交換し、少しずつ理想的な歯並びに整えていきます。

—-矯正といえば、ワイヤー矯正というイメージがありますが。

マウスピース矯正のシェアは、日本ではまだ10%程度ですが、アメリカでは50%を超えています。
マウスピース矯正のメリットは、何といっても目立たず、痛みも少ないこと。ワイヤーを使用しないため、金属アレルギーの心配もありません。また、治療期間もワイヤー矯正に比べて格段に短いことも大きな特徴のひとつです。

マウスピースは透明で、厚さも0.5ミリ程度です。当院で治療中の患者様はタレントさんも多いのですが、テレビで見てもまったくわかりませんよ。

さらにマウスピースを装着する際、ホワイトニング用のジェルを使用することで、矯正と同時にホワイトニングもできます。

—-治療期間はどの程度短縮されるのでしょうか。

ワイヤー矯正は、通常2~3年ほどかかりますが、マウスピース矯正ならその半分から三分の一ほどで終わります。最初にコンピュータによって治療のシミュレーションを行いますので、明確な治療期間もこのときにわかります。

また、当院なら、専用の装置を利用した超音波療法が併用できます。骨は破骨細胞と骨芽細胞によって、骨吸収と骨形成を繰り返していますが、超音波を用いると、それがより活性化するのです。マウスピースは、通常は2週間で交換しますが、超音波療法と併用すれば、わずか4日間に短縮できるんですよ。

—-まさに最先端技術を駆使した矯正法なのですね。

従来のワイヤー矯正は、型をとって、歯の動かし方を計算し、矯正用のワイヤーを作成して装着します。つまりほとんどの過程が手作業なので、歯科医や歯科技工士の技術や感覚に頼る部分も多く、結果的にミスにつながることが少なくありません。実は当院には、ワイヤー矯正による治療に納得がいかず、セカンドオピニオンを求めて来院される方も多いんです。
一方、マウスピース(インビザライン)の場合は、コンピュータを使用し、しかも3Dでシミュレーションを行いますから、早くて精度の高い矯正が可能です。患者様も、歯並びがキレイになる流れを、最初に画面上で確認できるので、納得して治療に入っていただくことができます。

また、ワイヤー矯正の場合、歯を抜いてから矯正に入ることが多いのですが、マウスピースの場合は、ほとんど抜く必要がありません。親不知が横に生えている場合は、状況により抜くこともありますが、当院なら口腔外科専門医もおりますので安心です。

—-マウスピース矯正は、年齢を問わず可能な治療法なのでしょうか。

小学生までの子どもは、まだ歯が生えそろっていないのでできません。また、当院の患者様は、20代以上の方が多いですね。なかには60代の方もいらっしゃいます。
矯正は若いうちにやるもの、とのイメージがあるかもしれませんが、私としてはむしろ40代以上の方におすすめしたいと思っています。将来の歯の健康も考えて、歯をきちんと整えておくことはとても大切ですから。

—-将来の歯の健康と矯正のつながりとは?

歯並びは、例えて言えば、建物の土台のようなものです。土台がしっかりしていないと、いくら建物の表面部分をきれいにしても建物はもちませんよね。歯も同じで、土台、つまり根っこの部分がガタガタですと、必然的に歯並びも悪くなり、歯周病や虫歯になりやすくなります。将来、歯が抜けるリスクも高まるでしょう。だからこそ、加齢によって歯が弱くなる前に、マウスピース矯正によってしっかりと土台を整えておくことが大切なのです。

土台がしっかりしていれば、仮に虫歯になったり、歯を失うことがあっても、歯の治療がしやすいですし、入れ歯やインプラントを入れても、残った歯に負担をかけることが少ないのです。

—-なるほど。矯正のメリットは、表面的な美しさだけではないのですね。

当院は、各分野の専門医とチームを組んで、患者様の骨格に合わせたトータルデザインの歯科治療を行っています。

歯並びは、噛み合わせはもちろん、顎の機能、姿勢、身体の歪み、肩こりなど、身体全体の健康とつながっています。当院が追及する「美しい歯」とは、見た目の美しさだけではなく、全身の健康を考慮したもの。マウスピース矯正なら、どこでやっても同じ結果が得られるとは限りません。だからこそ、価格だけで選ぶのではなく、歯科医のコンセプトや実績などをトータル的に考えて、納得したうえで治療を始めてほしいのです。その点当院であれば、マウスピース矯正についての無料相談も受けつけておりますので、安心してお問合せいただけると思います。

—-良いことづくめのマウスピース矯正ですが、なぜまだ知名度が低いのでしょう。

日本ではまだまだワイヤー矯正が主流ですし、大学でも矯正といえばワイヤー矯正を教えています。ワイヤー矯正とマウスピース矯正では、やり方がまったく異なるため、これまでワイヤー矯正をやってきた歯科医がマウスピース矯正に移行すると、培ってきた技術が無駄になってしまう、と考える方が少なくないのかもしれません。

しかし、マウスピース矯正は患者さんにとってひじょうにメリットが大きいので、今後ニーズが高まることは確実です。実際、当院でマウスピース矯正を受ける方も着実に増えています。

コンピュータを使用し、スマートフォンでもデザインができるマウスピース矯正は、将来を担う若い歯科医にとって、とても取得しやすい技術だと思います。

—-今後は、技術を伝えていくことも大切ですね。

インビザライン矯正を行うには、「インビザラインドクター」の資格を取る必要があります。これは、歯科医であれば誰でも取得できる資格ですが、実績に応じてランクが分かれており、私は、日本で数人しかいない「インビザライン・プラチナエリート・プロバイダー」に認定されています。これは、インビザラインの症例数が一定数以上の歯科医にのみ与えられる上位認定です。当院では、年間150人以上がマウスピース矯正を行っており、半分以上がインビザラインシステムを使用しています。
資格や臨床経験を活かして、セミナーなどの講師を務める機会も増えています。同時に私自身、より高い技術の取得に努めながら、マウスピース矯正の普及に力を注いでいきたいですね。

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